2011年11月6日日曜日

カマキリにあやまった息子

11月6日(日)


時は移り、早くも11月。
この季節には珍しい暖かい日が続いています。

毎朝あちこちでカマキリが産卵しているのを見かけます。

数日前、ベランダ側の窓の網戸の隅に産卵しかけてやめたみたいなカマキリが一匹張り付いていました。
きっと産み始めたとき、何か邪魔が入ってやめてしまったのでしょう。

一部だけ産み付けられた卵はどうなるのでしょう。春になって何匹かは這い出してくるのでしょうか。
出産という、女の一世一代の大仕事を中断させられてしまったカマキリは、まだ次の機会をもてるのでしょうか?
同じ女として、このカマキリに深い同情を覚えました。

そのとき娘が私に教えてくれました。
そのカマキリに息子が謝っていたというのです。
何も知らずに窓を開けてしまった息子は、そこに産卵中の彼女を発見。
でも気づいたときにはもう遅く、危険を感じた彼女は卵を産むのをやめてしまったらしいのです。

後ほど私が見つけたときも、ほとんどその場所を動いてはいなかったものの、もう産卵の続きを始める意志はなかったようです。

そしてその日の夕方には、途中まで産み付けられた卵はそのままに、彼女は姿を消していました。

産卵という仕事を成し遂げられないまま一生を終わってしまうかもしれない彼女のことを思うと、胸がちくちく痛みはしたものの、彼女に謝っていたという息子の感性に、少しほっとした私でした。

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