2011年11月12日土曜日

秋の庭にて

11月12日(土)

まずは、朝日が高く昇ってきたころの雲の様子です。画面下のほうのすじ雲がきれいだったのですが、あまり鮮明ではありませんね。

二枚目の写真は、同じ時刻の、雲に取り巻かれた筑波山です。

 




 さて、庭には椿が咲き始めています。
季節がさらに進んだなという感じがします。
椿は寒い時期の日本の花の代表格ですが、この花が咲いている風情を見て、私がいつも思い出すのは、「不思議の国のアリス」で出てくるバラの花です。
トランプの兵隊たちが、白いバラの花を、女王様の命令で用意するはずだった紅バラに似せるため、大急ぎでペンキで赤に染め替えているシーンのあのバラの木によく似ているのです。
赤椿が今日は一輪しか咲いていなかったのと、背景に写りこんでいる桜の木などで、あまり感じが出ていませんか?



 菊の花は、まさに満開の時を迎えています。
庭に咲いている限り、その色とりどりの花々はとても美しいのですが、いざ花びんに挿そうと思うとそれほどた易くはいきません。
花屋さんで売られている菊は、さすがプロの商品だけあってみんな茎がまっすぐなのですが、庭の花は違うのです。
紐で縛ったり、添え木を当てたりといった義母の必死の努力にも関わらず、ひねこび放題。
さらに、どのようにひん曲がった茎でも花は真上を向いて咲きますから、斜めだった茎に咲いた花は、立ててあしらおうとすると俯いてしまいます。
花自体はとてもきれいでも、どうやってみても使いこなせない花がたくさんあります。
むしろ、活けたとき花びんと調和して映える花を探すのが難しいぐらいです。

このような時、いつも
「これって人間と同じだなあ。」
と思います。
素直でまっすぐに育った人間なら、どんな場所でもすんなりと周りと調和してやっていけますが、くせのある人間は、配置や使い道が難しい。
中にはどうにか居場所を見つけてそれなりにやっていける人間もいるでしょうが、どうにも溶け込めなくて、その結果あちこちを転々とするような生き方をせざるを得ないような人もいると思います。

少し前ほどには「個性の尊重」ということは言われなくなりましたが、当たり前といえば当たり前です。「個性の確立」より前にまずすべきは、素直な心の育成でしょう。まっすぐに伸びた茎の先にこそ、個性豊かな美しい花が咲くのだと思います。
















0 件のコメント:

コメントを投稿