2月19日(土)
「三丁目の夕日」第三作の製作が始まったそうですね。
第一作もその続編も大ヒット、うちでも家族みんなでどちらも観ました。
平成生まれの子供たちにも、それなりに面白かったようです。
主人も私も団塊の世代より一世代後ですが、映画の設定に重なる
子供のころの思い出もたくさんあり、とても懐かしい気持ちで鑑賞しました。
18日付朝日新聞のオピニオンに「三丁目の夕日ばかり振り返っても」という
経済学者飯田泰之さんのご意見が載っていて、昨日から気になっていたので、
今日もう一度読み返してみました。
懐古主義にのみ留まることの弊害と、その背後にある多数派「団塊の世代」の
影響力が社会のバランスを崩していることへの危機感を強調されていました。
ぼうっとノスタルジーに浸っていた私には目からうろこが落ちるようなご意見でした。
ただし、映画を観た私の感想としては、風物への懐かしさはとても強く感じたのですが、
あの時代は良かったとか、あの時代に戻りたい、とかいう気持ちには必ずしも
なりませんでした(私が、少しだけ、後の時代に生まれたからでしょうか?)。
高度経済成長の時代は、活気があり、勢いがありましたが、
一方で、負の遺産もたくさんあるからです。
たとえば、あのころ撒き散らした公害が、今の地球規模の異常気象を
引き起こしているわけです。
ご近所さんとの強いつながりだって、それがわずらわしくて、
逃れようとしてきたのではないでしょうか。
大切なのは、昭和を振り返ることから何を学ぶか、だと思います。
社会に流動性がないのは、絶望的な閉塞感を産み出しますし、
その中で、若い人たちが最初から頑張ることをやめてしまうのは、
社会にとっても大きな損失です。致命的な損失と言っていいと思います。
また、昭和とは違う、人と人とのつながり方も創り出していかなければならないと
思います。
戦後世代の私たちは、戦争世代の方たちの大きな犠牲のもとに
高度な成長を遂げることができ、今度は子供たちの世代に
大きな付けを残してしまっているのだということを
自覚しなければいけないと思います。
団塊の世代より後の、私たち以降の世代は、もっと若者の側に立ち、
彼らを応援に回らなければいけないのだなと、飯田さんのご意見を読みながら
考えました。
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