2011年3月27日日曜日

兄弟俳句

3月27日  たつまさ


19日の月はスーパームーンで
最大で14%も大きく30%も明るいお月様。
春の日暮れ大きな月を見るといつも思い出す二つ句歌があります。

菜の花や 月は東に 日は西に       蕪村

東(ひむがし)の野に炎(かぎろひ)の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ   柿本人麻呂

蕪村は一面黄色の菜の花畑の夕方、お日さまが西の沈んでゆきスーパームーンが東の空へ上っていく。
人麻呂はたぶんプレイボーイの朝帰り。東の空にお日様が昇ってくる。
振り返れば西空には沈んでゆく昨夜の月。
どちらも月と太陽が同時にある時間を詠んでいて宇宙を感じさせます。
同じじゃないけどちょっと似ている。いわば兄弟俳句。

最近もうひとつ兄弟俳句を発見。
同じような状況を歌っているのにまったく違う二つの句(?)。

咳をしてもひとり    尾崎放哉

屁をひっても可笑しくもなし独り者 (落語のマクラによく出てくる)

放哉では押しつぶされそうな孤独が
落語ではあっけらかんとした気楽さになってしまう。

こんな時期には何を言っても不謹慎に聞こえてしまいますが
すこし視点を移すことで力を抜くことが出来ればと思います。

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